最近、プロ棋士や強豪ソフトが右玉を採用するケースが多いが、中でも際立っているのは角換わり腰掛け銀から変化する「セカステ右玉」の形だ。
そこで、今回はセカステ右玉の話をしていきたい。
名人戦でセカステ右玉が登場!
先日行われた名人戦第3局。ここでもセカステ右玉が登場した。
これが名人戦で現れたセカステ右玉。先手なら5六銀・4七金、後手なら5四銀・6三金の形をそう呼んでいる。
24の超強豪SecondStage氏が得意にしていた右玉
セカステ右玉の名前の由来は、将棋倶楽部24の超強豪SecondStage氏が得意にしていた形のため。当時は似たような形を指す人はほとんどいなかったと思う。棋譜を探したが、見つからなかったので以下の棋譜を参考にしてほしい。2016年の朝日杯で指されたセカステ右玉だ。
2016-07-27 朝日杯将棋オープン戦飯塚祐紀 七段 vs. 加來博洋 アマ 第10回朝日杯将棋オープン戦 一次予選
採用したのは元奨励会三段のアマ強豪・加來博洋氏だ(加來氏がSecondStage氏と言ってるわけではないので注意)。
棋書「アマの知らない最新定跡」でも紹介されていた形
セカステ右玉は珍しい形だが、2008年に発売された村山慈明七段の棋書「アマの知らない最新定跡」でも紹介されている。具体的には、一手損角換わり対右玉の項目になる。
現在のセカステ右玉は形は同じだが別物
現在指されているセカステ右玉は基本的に後手番の戦法で、角換わり腰掛け銀から飛車を4筋に振ったあとに玉を左から右に移動させる事が多い。
後手としては、7二玉、6二金、6三銀とし、一般的な右玉の形にすることもできる。
形こそ、SecondStage氏が指していた右玉だが、別物といってもよいだろう。
名前は「セカステ右玉」でよいのだろうか?
右玉NOWではこの形を「セカステ右玉」と呼んでいるが、異論がある人もいるかもしれない。個人的には、佐々木大地五段が多用しているので「大地流右玉」とかでもいいんじゃないかと感じているが。
もっと権威のある人が名前をつけたならば、右玉NOWでもその名前に従う予定である。それまではセカステ右玉という名前で紹介するのでご了承いただきたい。
セカステ右玉の棋譜を見たい人は以下のカテゴリからどうぞ。
先日の新人王戦で阿部光瑠六段も採用してたので追加予定です。
#SecondStage氏本人からのコメントもお待ちしております!!