後手右玉に対して、矢倉側が6二金と金を横に固めてくる作戦は非常によくある。
5五銀とぶつけていくのは成立するのか? 打開する方法はあるのか検証しよう。
右玉 対 6二金型矢倉
図1は6二金と固めたが矢倉側が入場した局面。
ここで5五銀をぶつけるとどうなるか?
5五銀、同銀、同歩に対して、矢倉側は2四歩、同歩、同飛と来る。
この局面がどうも芳しくない。将棋ソフトでも-350以上。
1三角と積極的にいきたいところだが、1四飛、2三金は1三飛成、同香となった局面は飛車を持ったところで、相手陣が硬く、金が守りに参加していないため、4三桂と跳ねる攻めがうるさい。
というわけで、図1の局面での銀ぶつけは筋が良くなった。
ここでは自重して、8五歩と力を溜めるのがよさそうだ。
この局面での2四歩は、同歩、同飛に、5九角打から手が作れる。
手筋の5九角打
右玉優勢とまでは言えないが、ソフトの評価も悪くなく、馬作りを阻止できない相手が忙しい局面だろう。
ちなみにここで先手の対応も難しく、最善手は6五歩。2七飛は当然ながら悪手で2六歩と叩いて大優勢。4五桂と跳ねるのは3七角成としておいて右玉よし。