幻の妙手があった角換わり右玉の一局を紹介(2018年の順位戦より)

プロの右玉

今回は2018年の順位戦C級2組、村田智弘六段 vs 高野智史四段の一局を取り上げたい。

この対局では角換わりから後手の高野四段が右玉に構え、右玉ならではの指し回しで序盤を優位に進める。
端攻めへの対応や王手金取りを事前に防ぐ手なども登場するので、右玉党の勉強になるだろう。

また、終盤は村田六段が逆転し、幻の妙手が出現する。かなりの難問だが、腕に自信がある人は考えてみてほしい。

棋譜は以下からどうぞ
2018-06-23 順位戦C級2組 村田智弘六段 vs 高野智史四段

遠回りをしてから5三銀型の右玉を目指す

後手の持駒:角 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・v金 ・v玉v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀v歩v歩v銀v歩v歩|三
|v歩 ・v歩v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 銀 ・ 歩 歩 ・|六
| ・ 歩 銀 歩 歩 ・ 桂 ・ 歩|七
| ・ ・ 金 玉 金 ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
後手番
手数=31  ▲4五歩(46) まで

先手は最近では少し珍しい5二金型の腰掛け銀で、4筋の位を取る。

後手の持駒:角 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・v歩v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 銀 ・ 歩 歩 歩|六
| ・ 歩 銀 ・ 歩 ・ 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 金 ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=42  △7二玉(61) まで

これを見て後手は右玉へ大移動する。
ソフトの評価値は互角。

後手の持駒:角 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・ ・v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 銀 ・ 歩 歩 歩|六
| ・ 歩 銀 ・ 歩 金 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=44  △4四歩(43) まで

後手から△4四歩。この手は一歩手に入れつつ、左銀を玉側に寄せるという右玉の常套手段だ。

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・ ・v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 桂 ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 銀 ・ 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 ・ 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
後手番
手数=47  ▲4五桂(37) まで

先手は同歩とせず、▲2五歩、△4五歩に▲同桂。
ここは△4四銀と△4二銀で迷うところ。ソフトに深く読ませた見たところどちらでもよさそう。
本譜は△4四銀を選択。

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・ ・v桂v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v歩v歩v銀v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 桂 ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 銀 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 ・ 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=50  △3三桂(21) まで

先手はじっと▲4六歩打で桂馬を支える。対して、後手は△3三桂で左桂をさばく。

後手の持駒:角 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・ ・v桂 ・ ・|三
|v歩 ・v歩v歩v歩v銀v歩 飛v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ 桂 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 銀 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 ・ 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
後手番
手数=53  ▲2四飛(28) まで

▲2四歩から歩交換。右玉が一番迷う局面。ここは▲1七角打を警戒して、△2三歩打で大人しく収める手もあったかもしれない。

後手の持駒:角 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・ ・v桂 ・ ・|三
|v歩 ・v歩v歩 ・v銀v歩 飛v歩|四
| ・v歩 ・ ・v歩 桂 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 銀 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 ・ 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=54  △5五歩(54) まで

本譜は強く△5五歩。この手も互角で悪くない。
▲6七銀、△4五桂と進行する。

右玉、王手金取りを防ぐ

後手の持駒:角 桂 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・ ・ ・ ・ ・|三
|v歩 ・v歩v歩 ・v銀v歩 飛v歩|四
| ・v歩 歩 ・v歩v桂 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 銀 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
後手番
手数=57  ▲7五歩(76) まで

先手は桂馬を取らず▲7五歩!
右玉のウィークポイントとなる手で、この手には常に注意したい。
素直に△同歩と取ってしまうと、▲7四歩打、△同銀、▲5四角打(変化図)の王手金取りが決まる。

変化図

後手の持駒:角 桂 歩四 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・|三
|v歩 ・v銀v歩 角v銀v歩 飛v歩|四
| ・v歩v歩 ・v歩v桂 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 銀 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
後手番
手数=61  ▲5四角打 まで

右玉側としてはこの筋は常に注意しなければならない。場合によっては桂馬を犠牲にしてでもこの手を防ぐ必要がある。

後手の持駒:角 桂 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀v銀 ・ ・ ・ ・|三
|v歩 ・v歩v歩 ・ ・v歩 飛v歩|四
| ・v歩 歩 ・v歩v桂 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 銀 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=58  △5三銀(44) まで

というわけで、本譜は▲7五歩に対して、△5三銀と引いて▲5四角打を防ぐ。

9筋の端攻めに対応する

後手の持駒:角 桂 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| 歩 ・v桂v銀v銀 ・ ・v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
|v歩v歩 歩 ・v歩v桂 ・ 飛 ・|五
| ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 銀 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
後手番
手数=63  ▲9三歩打 まで

少し進んだ局面。先手が端攻めから▲9三歩打と垂らしたところ。
▲7四歩の取り込みも残っており、右玉は正確に対応しないと一気に不利になってしまう。
現在の局面のソフト評価値は右玉有利(-495)ほど。
右玉を持って次の一手を考えてみてほしい。

素直に取る手は互角に戻る

後手の持駒:角 桂 歩四 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| 角 ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
|v香 ・v桂 ・v銀 ・ ・v歩 ・|三
| ・ ・v銀v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
|v歩v歩 ・ ・v歩v桂 ・ 飛 ・|五
| ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 銀 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
後手番
手数=67  ▲9二角打 まで

△同歩と取った場合の進行は▲7四歩、△同銀、▲9二角打。
△8四飛と浮いて互角だ。

7五歩で優位を保てる

後手の持駒:角 桂 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| 歩 ・v桂v銀v銀 ・ ・v歩 ・|三
| ・ ・ ・v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
|v歩v歩v歩 ・v歩v桂 ・ 飛 ・|五
| ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 銀 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=64  △7五歩(74) まで

正着は△7五歩。
▲9五香と走られる手が気になるが、△8四歩打、▲同香、△8四飛で後手勝勢(変化図)。

変化図

後手の持駒:角 桂 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・v金 ・ ・|二
| 歩 ・v桂v銀v銀 ・ ・v歩 ・|三
| 香v飛 ・v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| ・v歩v歩 ・v歩v桂 ・ 飛 ・|五
| ・ ・ ・ 歩 ・ 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 銀 歩 金 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩二 
手数=68  △8四飛(81) まで

▲9二歩成も、△9四飛で怖くない。

終盤、幻の妙手を先手が逃す

後手の持駒:角 桂 香 歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v銀 ・v玉 ・v金 ・ ・|二
| 圭 ・v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ 銀v歩 ・ ・ 金v歩v歩|四
|v歩v香 銀 ・v歩 ・ ・ 飛 ・|五
| ・ 歩 ・ 歩 ・v馬 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 銀 歩 ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 香 歩二 
手数=104  △2四歩(23) まで

かなり進めて終盤の山場から。飛車取りに△2四歩打とした局面。
先手が優勢になる手が1つだけあるので、次の一手と以降の変化を考えてみてほしい。超難問。

変化図1

後手の持駒:角 桂 香 歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v銀 ・v玉 ・v金 ・ ・|二
| 圭 ・v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ 銀v歩 香 ・ 金v歩v歩|四
|v歩v香 銀 ・v歩 ・ ・ 飛 ・|五
| ・ 歩 ・ 歩 ・v馬 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 銀 歩 ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 歩二 
後手番
手数=105  ▲5四香打 まで

正解は▲5四香打!
タダのところに香を捨てる妙手。
持ち駒が少ないだけに読みにくい手だ。

△2五歩で飛車を外すと、▲5三香成、△同玉、▲5四飛打(変化図2)。

変化図2

後手の持駒:飛 角 桂 香二 歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v銀 ・ ・ ・v金 ・ ・|二
| 圭 ・v桂 ・v玉 ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ 銀v歩 飛 ・ 金 ・v歩|四
|v歩v香 銀 ・v歩 ・ ・v歩 ・|五
| ・ 歩 ・ 歩 ・v馬 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 銀 歩 ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:金 歩二 
後手番
手数=109  ▲5四飛打 まで

この飛車は取れないので△6二玉とするしかないが、これは寄り筋。
というわけで、飛車は取れず香車を外すしかない。

変化図3

後手の持駒:角 桂 香二 歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v銀 ・v玉 ・v金 ・ ・|二
| 圭 ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ 銀v歩v金 ・ 金v歩v歩|四
|v歩v香 銀 ・v歩 ・ ・ 飛 ・|五
| ・ 歩 ・ 歩 ・v馬 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 銀 歩 ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩二 
後手番
手数=107  ▲7一飛打 まで

というわけで、香車は△同金と取る。対して、先手は▲7一飛打。
△6二玉と強く受ける手は▲8二成桂がある。後手は△6一角打で受けるのが最善だ。

変化図4

後手の持駒:桂 香二 歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ 飛v角 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v銀 ・v玉 ・v金 ・ ・|二
| 圭 ・ 全 ・ ・ ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・v歩v金 ・ 金v歩v歩|四
|v歩v香 銀 ・v歩 ・ ・ 飛 ・|五
| ・ 歩 ・ 歩 ・v馬 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 銀 歩 ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 歩二 
後手番
手数=109  ▲7三銀成(74) まで

先手は▲7三銀成。△同銀は▲同飛成。△5四金と上ずったせいで受けにくい。
というわけで、△4二玉が最善だが……

変化図5

後手の持駒:桂 香二 歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ 飛v角 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v銀 ・ ・v玉v金 ・ ・|二
| 圭 ・ 全 ・ ・ 歩 ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・v歩v金 ・ 金v歩v歩|四
|v歩v香 銀 ・v歩 ・ ・ 飛 ・|五
| ・ 歩 ・ 歩 ・v馬 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 銀 歩 ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ 金 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 歩 
後手番
手数=111  ▲4三歩打 まで

▲4三歩打の叩きがはいる。ここでも5三の金が5四に行っていることは大きい。
△同金は、▲6一飛成、△同銀、▲5一角打、△5三玉、▲4三金、△同玉、▲2四飛、△同馬、▲同角成。先手勝勢。

△同角は、▲7二飛成、△5二桂打、▲5一銀打、△同玉、▲4三金、△同金、▲6一角打、△4一銀打、▲3四桂、△同金、▲4三歩打で、先手勝ち。

いずれも先手陣も怖い形だが詰まない。
これらの寄せが見えて▲5四香打を打てる人はかなりの実力者と言えるだろう。
本譜は飛車を逃げたため、後手の勝ちとなった。投了図は以下。

後手の持駒:銀 桂 歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v銀 ・v玉 ・v金 ・ ・|二
| 圭 ・v桂 ・v金 ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ 銀v歩 ・ ・ ・ 金v歩|四
|v歩v香 銀 ・v歩 ・ ・ ・ ・|五
|v香 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 金 歩 ・ ・ 飛 ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂v角 ・ ・ 香 ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 角 歩三 
手数=113  △9六香 まで

というわけで、右玉の序盤と端攻めに対応に対する勉強になるほか、終盤の幻の妙手があった一局でした。
右玉NOWは今後も高野智史四段を応援します!

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