以前のエントリで、JKishi18gouの右玉を紹介した。
糸谷流右玉も!? 強豪ソフトJKishi18gouの後手右玉(82局)
以前のエントリで白ビールが将棋倶楽部24で指した右玉を紹介した。 が、こちらは振り飛車中心ということで右玉らしい右玉は2局だけ。 というわけで、今回はオールラウンダーの将棋ソフトJKishi18gouの右玉を紹介したい。 簡単に概要を説明す...
今回はそれら右玉の棋譜から7二金型右玉で対人間で指した手のうち、興味深いものを3つ紹介したい。
次の一手形式で紹介するが、創作次の一手のような鮮やかな解答というわけではない。また、あくまで「ソフトが指した興味深い手」というだけで、最善手ではない可能性もあるのでご了承をいただきたい。
それでも、7二金型右玉を指す人に役に立つ可能性はあるだろう。
なお、すべて後手番の手順なので、後手の視点で考えてみてほしい。
第1問 7二金型右玉 vs 中住まい
7二金型右玉の後手がソフト。お互いに雀刺しの体勢。後手有利になる次の一手は?
動画で観たい場合はこちら(上下反転してあります)
2七角打!
いかにも捕まりそうなこの角打ちだが、捕まらない。
3八銀は3六角成、3八金は同角成、同銀、2八金打がある。
狙いは4三銀と引いてから、3五歩、同歩、5四角成と馬を作る手順で、先手は阻止しにくい。
第2問 7二金型右玉 vs 腰掛け銀
先手が4八金としたところ。ソフトの次の手は頭には浮かびやすいが、実践では指しにくい一手だった。。
3九角打!
とても成立しているとは思えない角打ちを敢行する。
4八角成、同飛、2七金打! いかにも切れてしまいそうな筋だが……。
4七飛に2六金!
これで互角ということらしい。本譜は4九飛、3七金で角と金桂交換に。これなら後手もやる気が出そうだ。
第3問 7二金型右玉 vs 早繰り銀
続いても早繰り銀 vs 7二金型右玉。
先手の攻めが決まっているように見えるが、ソフト評価は後手よりの互角。
すぐに3三歩打でも一局だが、覚えておきたい手筋もある。
4八歩打!
これで先手の対応が意外と難しい。
放置は論外として、同金は3九銀打の割り打ちで後手有利。
同飛はここで3三歩打。
5九金と逃げる手は3三歩打のほか、6五桂からの攻め合いもありそうだ。
以上、ソフトが指した次の一手3問でした。