右玉のランキングは? 「将棋戦法事典100+」は気軽に読める将棋戦法ムック
気になっていた「将棋戦法事典100+」のKindle版が出ていたので購入してみた。
本書の概要を紹介すると古今東西の将棋の戦法(囲い含む)を徹底的に網羅したムック。
ざっと眺めた限り、かなりマイナーな戦法まで触れている。辞典という名に偽りはないだろう。さすがにメイドシステムはなかったが。
謎のランキングだが右玉は上位!
このムックのメインは戦法を100位までランキング形式で紹介している章。
各戦法を攻撃力、守備力、出現頻度、駒組みの容易さ、相手への衝撃度、お勧め度を7段階のレーダーチャートで紹介している。
順位はこのレーダーチャートを元にしているようだ。
誰がどのように評価しているのかは謎である。「衝撃度」は主要戦法が低くなってしまうような気がするが……。まあよい。
我らが右玉の順位はネタバレを避けるためもここでは公開しないが比較的上位。完全に市民権を得ていると言ってよいだろう。
藤井聡太七段のコメント付き。右玉にも!
上位の戦法には譜面付きの詳細な解説に加え、藤井聡太七段の簡易コメントが付いている。というわけで、藤井七段の右玉のコメントが読めるのだ。非常に簡単なコメントではあるが、右玉党には嬉しい。
ちなみに藤井七段の長文インタビューもあり。前編はKindleの「なか見!検索」で読めるよ。
後編は買って読もう!
糸谷流右玉と風車もランキング入り
右玉とは別に糸谷流右玉もランクイン。ちょっとしたコラム付き。糸谷哲郎八段のコラムだったらよかったけど、残念ながら違った。
そのほか、右玉の仲間である風車もランキングに入っている。
瀬川六段と今泉四段のB急戦法対談はよかった!
個人的には瀬川六段と今泉四段によるB急戦法対談が面白かった。「ツクツクボウシ戦法」「パックマン」「アヒル」「角頭歩」など、B級戦法に対する面白い変化や思い出話などが語られる。B級戦法マニアにはたまらないだろう。
以上、「将棋戦法事典100+」の紹介でした。
1728円と若干お高めの価格設定だが、どこから読んでも楽しめるので長期に渡って愛用できる本だと思う。