今回は右玉次の一手。実戦でもあり得る局面だ。
1問目は対早繰り銀だが、ちょっとしたスキがあった。
2問目は対腰掛け銀。相手は強引な攻めだが、受け間違えると通ってしまう。
両方とも難易度は高くないが、その先まで読んでみてほしい。
第1問 対早繰り銀、相手の緩手を咎める
何気ない▲7九玉だが、この形では良くなかった。右玉有利となる次の一手とその後の読み筋は?
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正解は△3六歩打。先手は対応に難しい。
▲同飛の場合は
△2八角打。これで香取りが受からず後手有利。
▲4五桂の場合は
△5九角打がある。▲7九玉としたので生まれた一手。この金取りを受けるのは意外と大変。
金が逃げれば△2六角成で飛車を取れる。
▲2八飛は△3七歩成で後手勝勢。
したがって、▲3九角打が粘りのある一手だが……
△3七歩成で後手良し。以下、▲4九金か▲5八金で逃げつつ角に当ててくるが、△7七角成と切った局面は先手の角が遊び、と金もあって後手有利だ。
第2問 露骨な角打ちに対する手筋
対腰掛け銀4五桂から、先手は露骨な▲5三角打。下手な受け方をすると、一気に不利になってしまう。
△同金は相手の攻めが刺さって敗勢。
△5一飛は▲2二歩打が厳しい。
というわけで、正解は△4四角打と角で合わせる手。
先手は▲同角成に、△同歩で再度▲5三角打と打ってくる。
ここで△4五歩として桂馬を外すのが正解。▲2六角成などで馬を作られるが、桂得は大きく後手有利な局面だ。
以上、右玉次の一手でした。