今回はプロの右玉を紹介しよう。
小林健二九段(現在) vs 糸谷哲郎八段(現在)
2人とも右玉の使い手だが、この一局は小林九段が右玉側。
少し古めだが、まずは以下のリンクで並べてみてほしい。
2007-01-23 棋王戦小林健二 vs. 糸谷哲郎 棋王戦
右玉側が優勢を維持したまま快勝!
右玉によくある手筋も出てくるので参考になるだろう。プロで先手右玉もちょっと珍しいかもしれない。
角交換型風車右玉 vs 矢倉の戦い
アマチュアの対局でもよくある角交換型風車右玉に対して、矢倉。
右玉必修の8筋からの逆襲
8筋の歩を切らしたあと、8筋から逆襲するのが右玉の攻め筋の1つ。本譜は5七金型とちょっとめずらしい形だが、当然ながら5八金型でも成立する。
8筋の歩を伸ばしたところに、矢倉側は9五歩からの反撃。
結果からいえば、この手がちょっと悪かったかもしれない。
馬を作る。さすがに右玉優勢の局面だ。
8筋に飛車筋が通っているところで、1筋を歩でこじ開けて角打。
右玉にとって嫌な筋だ。
ただし、この局面は飛車が取れそうなだけに、それほど怖くはない。
最後は右玉側の自玉に怖いところがなくなり、右玉側の快勝!
小林九段の指し回しが光った一局だった。