右玉 vs 腰掛け銀模様から、銀を4三銀と引いて守りを固めてくる相手がいる。個人的にはやっかいと感じる作戦で、右玉に対する無理攻めが通ってしまうことがあるのだ。
テーマ図は以下の通り。
対右玉に慣れている相手が採用することが多く、「そちらから攻めはないでしょ?」と主張する手だ。
右玉は手待ちをすると、穴熊まで固められてしまうのでやっかいだ。
8筋からの攻め態勢をつくる
3八玉と引き締める手も有力だが、手薄となった8筋を逆襲するため、7七桂と跳ねるのがおすすめ。
7三桂ならチャンス到来
後手番の7三桂は自然に見えて悪手だ。
5五銀と天王山に繰り出すのが機敏な一手。
5四歩とするのは、次の6四銀が受けにくく、右玉がはっきり優勢。
8四角打か6二金と桂馬を受けるのが自然だが、8四角打に対しては6六角打、6二金に対しては7一角打が継続手。いずれもソフト的な評価値は1000点程度プラスで、はやくも一本取った形だ。
後手最善手と思われる6三金に対しては、4五歩と突いていこう。こちらも右玉有利な局面だ。
2二玉なら8九飛
2二玉に対しては、やはり3八玉もあるが、継続手として8九飛回り。
後手の対応としては、4二金とさらに固める手、1二歩の穴熊志向、6三金と守備の補強、7三桂の対抗が考えられる。
いずれの手も互角の形勢だ。
この局面からソフト同士で10秒将棋を10戦させてみたが、右玉の3勝3敗4分。
難解な局面で、現時点では結論を出せない。今後の課題としたい。