藤井七段、右玉指さないかなーと日々思っていたが、ついにそのときが来た!
王座戦トーナメントのvs深浦戦で、藤井七段が右玉を採用。まずは、以下の棋譜を並べてみてほしい。
2018-06-22 王座戦深浦康市 九段 vs. 藤井聡太 七段 第66期王座戦挑戦者決定トーナメント
相手に隙を与えない圧倒的な指し回し。
アマチュアに真似ができるかといえば、かなり難しいが、雰囲気は感じ取れるだろう。100回並べたい。
そして、これで右玉党も
「右玉ってどうなの?」
と聞かれたときに
「あの藤井七段も採用したことがあるプロ有力の戦法だよ!」
と堂々と答えることができる。
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藤井七段の右玉
記念すべき藤井七段の公式戦初右玉の図。
全右玉党が歓声を上げた瞬間でもある。
(ミギーはリアルタイムでは見れなかったが……)
さらに深くまで囲う。アマチュアでも出現しそうな局面図だ。
まずは3筋を制圧
少し進んで3筋を制圧。ちょっと変わった指し方だ。最終的には、この3筋の位が寄せに役立ってくる。
9筋の戦いに備えて玉の早逃げ
9八香と先手が9筋の攻めを見せた瞬間に6一玉の早逃げ。
実際に火の手が上る前に戦場から遠ざかる好手で、ソフト的にも第一候補手だ。右玉党として見習いたい一手である。
狙われそうな9筋からの逆襲。4二角が間接的に睨んでいる。
一方で、反動も大きそうなだけに指しにくい。
9筋を突破した代償に8筋を明け渡す。怖すぎる局面だが、藤井七段は冷静に6一へ飛車を逃げた。
人類には打ちにくい8二歩打
8二歩打は、藤井七段が指す前からソフトの候補手として上がっていたが、かなり指しにくい。
が、藤井七段は指せてしまう。強烈な読みだ。
藤井七段はこの局面から寄せに、見事即詰みに打ち取る。
(115手目に同玉じゃなくて、2七玉なら詰みがあったか謎だが、勝勢は間違いない)
以上、藤井七段の右玉でした。
可能であれば、年1回は右玉を指していただきたいものだ。