2020年8月16日に行われた朝日杯オープン戦で岡崎洋七段が後手番で右玉を採用してくれたので紹介したい。
岡崎洋七段は、居飛車党のベテランで現在はフリークラス。右玉も時折採用し、今年6月の棋聖戦北島忠雄七段戦でも右玉を採用している。
対する先手は青野照市九段。後手番一手損角換わり流行の元、横歩取り青野流など、棋界に大きな影響を与えた大ベテラン。将棋ファンには豊島七段のダジャレ「青野取るいち」でもおなじみだ。
本譜は角換わりから青野九段の棒銀に対し、岡崎七段が右玉で受ける展開となった。
棋譜はスマホアプリ「日本将棋連盟モバイル」で観戦できるのでそちらでどうぞ。
解説なしですがAbemaTVの中継も見られます
【独占!】朝日杯 岡崎七段-中座七段/青野九段-第1局勝者/真田八段-三枚堂七段
※対局は3:55:35あたりから。詰み発生は5:30:24あたり。
※ABEMAプレミアムならコメント付きで視聴可能です。
角換わり棒銀 vs 右玉
序盤は角換わりとなり、先手が棒銀でまっすぐ攻める。後手は1筋を受けず、右玉へ。
後手は1筋と2筋を放棄する形にはなったが、玉は遠い。ただ、評価値的にはやや先手作戦勝ちといえるだろう。
先手の悪手で逆転
互角の展開が続くが、先手の63手目▲6七金打が悪手。いっきに形勢は右玉へと傾いた。
後手、詰みを逃すも確実に勝利
70手目△6六香打は金取りを放置して先手玉に攻めある機敏な一手。
先手は▲4二香成と金を取ったが、後手玉には最短19手詰みが発生した。
81手目時点でも最短11手詰みが合ったが、本譜は△2七歩打で詰めろをかける。時間の少ない将棋だけに、長手数の詰みよりも簡単な詰めろというのは正しいだろう。
先後反転し、関係のある駒だけ残して局面を紹介するので、自信があればチャレンジしてみてほしい(11手詰み)。
正解例はこちら。
というわけで、本譜は詰みこそ見送ったが、後手の岡崎七段の勝利となった。
右玉NOWは、今後も岡崎七段を応援します!