前回紹介した電竜戦(予行演習3)のエントリより、W@nderEの妙手が出た一局を紹介したい。
組み合わせは先手がW@ndre、後手がW@nderERという兄弟(?)対決。
作者はいずれもW@nderERの中の人さん。参加者一覧ページによると、W@ndreは振り飛車党。W@nderERは入玉を目指すという性質があるらしく、右玉の採用が多い。
というわけで棋譜は以下からどうぞ
第3回予行演習 26回戦▲W@ndre-△W@nderER
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新米長玉から雁木右玉へ
W@nderERは2手目△6二玉の新米長玉の出だし。
かなり変則的な駒組みを経て雁木右玉。▲W@ndreは振り飛車ではなく居飛車へ。
後手は右玉を捨てて玉を左に。先手は地下鉄飛車を狙うが、後手は飛車浮きで受けて決戦にはならず。
W@nderERの妙手炸裂で後手有利に
中盤、先手が▲6九飛とまわった所。ここからのW@nderERの手順が素晴らしかった。
△6四歩、▲同金のタイミングで、△3七桂成!(以下図)
▲6四銀の攻め合いは、△4七成桂のほうがはやそう。そこで、先手は▲3八銀! の手筋。
この局面でW@nderERの妙手が出る。次の一手がある局面、と言えばわかるかもしれない。なんとなく並べていたときは「後手苦しそう?」と思っていたが、一手で景色が変わった。
正解は△8九角打!
打たれてみればなるほどの一手で、正解だった人もいるだろう。
▲同玉は△7七桂が王手飛車、▲8九飛は△6五銀。
本譜は▲8九飛としたが、△6四銀、▲3七銀、△6六桂打(以下図)で、流れは後手に傾いた。
ここからも簡単には決まらず、先手W@ndreは強靭な受けで粘るが最後は力尽き後手勝利となった。
以上、妙手が飛び出たW@nderERの雁木右玉でした。
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