2021年4月10日に放映された第4回ABEMAトーナメントで、藤井聡太二冠が右玉(一瞬ではあるが)を採用してくれたので紹介したい。
第4回ABEMAトーナメントは、AbemaTVが主催する超早指しの団体戦の非公式戦。3名一組で戦いのが大きなポイント。
4月10日の放送は第4回の開幕戦で、優勝候補のチーム藤井が早速登場した。
対するのは、稲葉陽八段率いるチーム稲葉。藤井聡太二冠の登場は第3局の後手番で、対局相手は船江恒平六段となった。
第4回トーナメント開幕!予選Aリーグ 第一試合<チーム藤井 VS チーム稲葉>※1:15:10ごろから 視聴期限あり
※ABEMAプレミアムならコメント付きで視聴可能です。
YouTubeに公式の棋譜解析動画もアップされているので、そちらもおすすめ
【公式】[SHOGI AIで完全解析]▲船江恒平六段―△藤井聡太 王位・棋聖 第4回ABEMAトーナメント[予選A-1]第3局
将棋連盟主催の棋戦ではないため、一部局面図のみ掲載させていただきます。AbemaTV関係者の方、問題ありましたらご連絡お願いします。
藤井聡太二冠、一瞬玉を右に移動するが、中住まいに戻す
序盤、先手が角換わりを拒否。相雁木風の出だしから、藤井聡太二冠の玉は右へ。
右玉ファンは盛り上がったが、数手後に中住まいに戻すことになった。いわゆる風車という形か。
ちなみに藤井二冠の右玉は珍しいが、公式戦で2回採用しており、2回とも勝利している。
詳しくは以下をどうぞ
藤井聡太の右玉
藤井聡太七段は2002年7月19日生まれの将棋棋士。 幼い頃から天才と騒がれ、中学一年生で史上最年少の奨励会三段。中学二年生の三段リーグを一期抜けし、史上五人目の中学生棋士となる。 プロ入り後は、29連勝、朝日杯オープン優勝、新人王など社会現象を起こす活躍を見せる。 棋風は居飛車党のオールラウンダーで、後手番で2手目角...
藤井二冠、積極的に攻める
44手目、△7五歩と藤井二冠は後手番ながら積極的に仕掛けていく。
少し進んで以下の局面。
銀交換を果たし、後手やや有利の状況。ただし、後手陣も薄いので怖いところ。
藤井二冠の継ぎ歩を船江六段は▲7五歩と角道を止めてがんばる。この手が好手で、形勢は互角。船江六段の受けも強い。
上の局面は後手番も攻めが難しい……と思ったが、△8五歩、▲同歩、△7三桂で手を作っていく。さすがは藤井二冠。
7筋の激しい戦いから後手抜け出す
中盤、後手は早逃げをしたあと7筋で激しい戦いへ。
98手目の局面では後手が完全に制圧。後手陣はまだ安全のため、完全に後手有利となった。
118手目、取られそうな角が飛び出て勝勢へ。
最後は物量で攻め手、先手投了となった。
以上、最終的には正確では右玉ではないが、一瞬右玉にした藤井二冠の快勝。
今後も藤井二冠が右玉を採用することを期待したい。
右玉NOWは、藤井二冠を応援します!