2021年5月3日、将棋ソフトの頂点を決める伝統の大会、第31回世界コンピュータ将棋選手権が開幕した。コロナ渦のため、オンライン開催とのこと。
初日である5月3日は一次予選が行われた。出場はシード以外のソフトだが、それでも上位ソフトのレベルは人類を遥かに超えるハイレベル。事実、ディープラーニングの申し子AobaZeroが予選落ちという驚くべき結果となっている。
右玉NOWとしての注目は右玉が指されたのかということ。
結果、136局中、3局は右玉になったようだ(抜けがあったらすみません……)。
このうち、二番絞りの右玉は興味深いので、ぜひ並べてみてほしい。
一次予選 1回戦 BFP – ichibin
一次予選 1回戦 BFP – ichibin
先手のBFPが▲4五桂から、角をタダ取りされてしまってから右玉。さすがに厳しい。なにか誤算があったか。
一次予選 5回戦 なのは – 二番絞り
一次予選 5回戦 なのは – 二番絞り
なのは vs 二番絞りという予選突破したソフト同士の対局。二番絞りは予選1位で、優勝候補でもある。
角換わりから先手が飛車先の歩を切ってきたところで反撃を考えたいところだが、△5五銀の進出!
銀桂交換の上に、▲4四角打も残しているが、何とこれで右玉指せるという。恐るべき構想。
▲4五桂に、強気の△4四歩! ▲5六歩で銀が死ぬが、△6六銀! なんとこれで互角
なのはも負けておらず、角取りを放置して妙手▲8二銀! この銀は取れず先手の攻めが決まっているようだが、それでも右玉が悪くはない。人間では指しにくい。
最終的な結果は二番絞りの勝ち。
一次予選 6回戦 二番絞り – koron
一次予選 6回戦 二番絞り – koron
こちらは後手のkoronが右玉で、二番絞りは右玉を相手にすることとなった。
238手という大激戦の結果、二番絞りの勝利。
というわけで、世界コンピュータ将棋選手権主催者、参加者の皆様お疲れさまです。
二次予選、決勝と楽しみです。
右玉NOWは、世界コンピュータ将棋選手権を応援します!