2021年5月4日は将棋ソフトの頂点を決める伝統の大会、第31回世界コンピュータ将棋選手権の二次予選。
シードのソフトも登場し、役者は揃った感じ。上位8ソフトのみが決勝の場に進める。
首位で通過は白ビール。DaigorillaEX、W@nderERらが決勝に進出した。
一方、やねうら王、dlshogi with GCT、二番絞りなど、優勝候補のソフトたちがまさかの予選落ち。波乱の展開となった。
(やねうら王は別の問題があったようですが……)
それはさておき、右玉は指されたのだろうか?
調べたところ、135局中12局が右玉! かなり高い出現率と言えるだろう。
というわけで、簡単だが紹介したい。
興味深い棋譜があれば、今後深堀りする予定だ。
先手右玉
二次予選 2回戦 やねうら王 – 芝浦将棋Softmax
二次予選 2回戦 やねうら王 – 芝浦将棋Softmax
後手早繰り銀。最後は華麗な収束。
二次予選 3回戦 モノレ力ー(MolQha-) – 二番絞り
二次予選 3回戦 モノレ力ー(MolQha-) – 二番絞り
飛車引きの前に▲4五桂の仕掛け。長い長い中盤を経て、右玉負け。
二次予選 4回戦 HoneyWaffle – dlshogi with GCT
二次予選 4回戦 HoneyWaffle – dlshogi with GCT
三間飛車の出だしから3八金型の右玉へ。穴熊から大駒4枚に攻められる展開となるが、粘りきって右玉勝ち。
二次予選 8回戦 Novice – Apery
二次予選 8回戦 Novice – Apery
矢倉模様の出だしから7筋まで玉を移動したが、最終的には右玉へ。終盤になってからお互い粘り、202手目で右玉勝利。
後手右玉
二次予選 1回戦 習甦 – たこっと
二次予選 1回戦 習甦 – たこっと
▲4五桂 vs 右玉。角の打ち合いから7筋周辺で激しい戦いだが、習甦が押し切る。右玉負け。
二次予選 1回戦 sakura – Ryfamate
二次予選 1回戦 sakura – Ryfamate
さくらのセカステ右玉。一時期プロ棋戦でも流行った形。お互いに間合いを計りまくった末に千日手。
二次予選 4回戦 白ビール – DaigorillaEX
二次予選 4回戦 白ビール – DaigorillaEX
相掛かりから後手はひねり飛車のような展開を経て、7二金型の右玉へ。
長く均衡が続くが、右玉負け。
二次予選 4回戦 ichibin – Ryfamate
二次予選 4回戦 ichibin – Ryfamate
こちらもセカステ右玉。後手が入玉ができるかどうかの戦いになるが、見事成功。右玉勝ち。
二次予選 6回戦 Miacis – Ryfamate
二次予選 6回戦 Miacis – Ryfamate
中住まい vs 右玉。人間同士でもよくある形から先手は角の好手で迫る。激しく攻守が入れ替わるが、後手右玉勝ち。
二次予選 7回戦 なのは – 芝浦将棋Softmax
二次予選 7回戦 なのは – 芝浦将棋Softmax
角換わり7二金型右玉に対し、先手は角をかち込んで攻める。これが成立しており、わずか54手で後手投了。右玉負け。
二次予選 7回戦 習甦 – 二番絞り
二次予選 7回戦 習甦 – 二番絞り
後手は雁木右玉。香を取らせて馬まで作られる展開になるが、気がつくと後手が攻める展開に。恐るべき二番絞りの腕力。右玉勝ち。
二次予選 9回戦 elmo – モノレ力ー(MolQha-)
二次予選 9回戦 elmo – モノレ力ー(MolQha-)
風車っぽい雁木右玉。お互いに仕掛けにくい局面になり、それならば後手ペース。局面は動くも結局は千日手に。
5月5日は決勝リーグ!
というわけで、日付変わって本日5月5日は決勝リーグ。どのソフトが優勝しても不思議ではないので見守りたい。
右玉NOWは世界コンピュータ将棋選手権を応援します!