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王位戦で片上大輔七段が右玉を採用! 猛攻をしのぎ右玉勝ちパターンから華麗に寄せる(局面図なし簡易紹介)

プロの右玉

2021年10月2日に行われた「お~いお茶杯第63期王位戦予選」で、後手番の片上大輔七段が右玉を採用してくれたので紹介したい。

片上大輔七段は東京大学在学中にプロ入り。居飛車も振り飛車も指すオールラウンダーだが、右玉の採用は珍しいかもしれない。

対する先手は高見泰地七段。初代叡王(タイトル戦以降)のほか、AbemaTVトーナメントでの優勝経験がある若手強豪。純粋な居飛車党で、矢倉を得意とする本格派だ。

本局は相矢倉風の出だしから後手が右玉を採用する将棋となった。

棋譜はスマホアプリ「日本将棋連盟モバイル」で観戦できるのでそちらでどうぞ。

※王位戦の棋譜利用は有料のため、以下簡易紹介でお届けします。

角交換なしの右玉へ

矢倉模様の出だしから先手は3筋に戦力を集中。一方、後手は手待ち気味から右玉へ。
先手は3筋から猛攻。83手目の局面は感覚的には先手勝勢に見えるが、ソフト的には逆に右玉優勢。右玉党としては、難解ながら勝ち切りたい局面だ。

いつの間にか堅い後手陣

88手目まで進んでみると後手陣は堅い。片上七段のうまい指し回し。後手は自陣に危険が及ばないように、歩の手筋を駆使して先手陣を崩していく。

片上七段、銀のダンスで華麗に詰めあげる

113手目の局面は先手陣に23手詰みが発生。安全勝ちする手順もあったが、片上七段は踏み込む。
以下、2枚の銀が活躍する詰め筋に入り、先手投了。後手右玉の勝利となった。

アマ同士の戦いなら先手の攻めがそのまま決まったかもしれないが、片上七段は見事な指し回し。右玉党はぜひ並べてみてほしい。

というわけで、右玉NOWは今後も片上大輔七段を応援します!

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