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羽生善治九段が久々の右玉! 薄すぎる陣形を玉の移動で凌ぎ切る(局面図なし簡易紹介)

プロの右玉

2021年10月5日に行われたALSOK杯王将戦 挑決リーグにて、後手番の羽生善治九段が右玉を採用してくれたので紹介したい。

羽生善治九段は、言わずとしれた国民的なスーパースター。あらゆる戦型を指しこなすオールラウンダーで、右玉党には、羽生流右玉(一手損角換わり7二金型右玉)でもお馴染み。本局は、羽生流右玉ではない角換わり右玉となった。

対する先手は近藤誠也七段。若手ながら順位戦B級1組に所属する強豪。居飛車党で右玉の採用も比較的多い棋士だ。

王将戦の棋譜利用は有料のため、以下簡易紹介となります。

参考:王将戦における棋譜利用ガイドライン

先手は銀矢倉、後手は右玉へ

手損のない角換わりでスタート。7二金型右玉も期待されたが、羽生玉は左へ。
先手は4二金型腰掛け銀で、腰掛け銀にしたタイミングで、後手は右玉へと移動した。先手はさらに銀矢倉へと変化。銀矢倉は対右玉に有効な作戦とされているので、右玉党はマークしたい作戦だ。

後手は手待ち、先手は仕掛ける

後手は右玉を完成させて手待ち模様。先手は5筋と3筋の歩を切って、▲4五桂と跳ねて仕掛ける。
先手の攻めが通るか、後手が受け切るかの勝負となった。
66手目△6三玉は顔面受けのすごい一手。
72手目の局面はちょっとでもミスってしまうと即終了という恐ろしい局面だ。

ここからの羽生九段の指し回しは正確。「右玉とはこう指すものだ」と教えてもらっている感じ。

右玉受け切りに成功

右玉は受け切りに成功。86手目にして反撃し、一気に寄せ形に。
羽生右玉の快勝となった。

というわけで、右玉党にはぜひ並べてみてほしい一局。
右玉とはこんな怖い思いをしなければならないのか、と思う人もいるかも知れないが、このように受けきれれば快感だろう。

右玉NOWは今後も羽生善治九段を応援します!

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