今回のテーマ図は対早繰り銀。
一見すると飛車先の突破が決まってしまったような局面だが、対処法がある。
正確に指せば右玉が優位になる。
テーマ図
テーマ図はこちら。実戦は右玉が後手番だったが反転してあるので、先手を右玉としてみてほしい。
現在、△8七銀成と後手が攻め込んできたところ。一見すると飛車先突破が決まっている。ただし、後手は角を手放しており、2筋もへこんでおり、玉は狭い。
先手右玉側の次の一手は? その後の手順も考えてほしい。
実戦だと指してしまいそうな▲同金は当然ながらダメな手だ。
動画で観たい場合はこちら
正解手
正解は▲8三歩。
この手は読めた人は多いだどう。
飛車が逃げると銀をポロっと取れるので△同飛しかないが、問題は次の手。
▲6一角!
これが狙いの一手。
後手は飛車を逃げるしかないが、△8二飛は▲8三歩。
以下、△6二飛▲5二角成△同飛▲8七金と二枚換えになるので、先手優勢(以下図)。
というわけで、最善手は△8五飛だが、▲8六歩△同飛で以下の形。
この局面で次の一手も重要。▲8六歩もあるが、それは互角。
優勢になる手は?
▲9七桂!
この手が重要。
△同銀は▲同香とした局面が銀桂交換の上に飛車の成り込みも防いで先手優勢。
△7七銀成は▲8五桂△7八全で二枚換えだが、後手陣は飛車に弱い。▲7一飛で先手勝勢だ(以下図)
以上、右玉次の一手でした。
もっと解きたい方は、右玉次の一手カテゴリからどうぞ!