棒銀に対する歩を垂らす対策

対棒銀

角交換後、最低限の囲いだけして棒銀によって攻めてくることはよくある。
単純な戦法だが、棒銀に手を焼いている人も多いだろう。棒銀への対策の一例を紹介したい。

先手棒銀で仕掛ける

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩v銀v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 銀|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=25  ▲1五銀  まで

図は先手の棒銀が炸裂した場面。香車ではなく、銀が出るのが基本。
万一、香車で来た場合は、1三歩打としておいて、特に怖いところはない。

後手の持駒:角 銀 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・v桂 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩v銀v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 香 歩 
手数=27  ▲1五香  まで

対して、同香、同香と進むのは自然な進行だ。ここでも1三歩と受けて悪くはないが、ちょっと面白くない。そこで、一六歩と垂らす作戦を紹介したい。

歩を垂らす攻撃的な対策

後手の持駒:角 銀 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・v桂 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩v銀v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・v歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 香 歩 
手数=28  ▲1六歩  まで

ここから変化は多いが、ネット将棋で多い展開は、1八歩打と受け、4四銀と繰り出す。

後手の持駒:角 銀 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・v桂 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩 ・v歩 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・v銀v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・v歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 歩|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 香 
手数=30  △4四銀  まで

ここで1二香成は2三桂と跳ね出して後手好調。
先手の最善手は、2四歩、同歩としたところで、1二角打ちだ。

後手の持駒:角 銀 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・v桂 ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ 角|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩 ・ ・ ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・v銀v歩v歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・v歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 歩|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:香 
後手番
手数=33  ▲1二角  まで

棒銀をやってくるような相手であれば、1二角は打ってくるだろう。将棋ソフトによると、この時点でほぼ互角。
しかし、対応を誤ると一気に形成は悪くなってしまう。

3三桂、3四角成に2三銀打!

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・ ・ ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩v桂v銀 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・v銀 馬v歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・v歩|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 歩|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:香 歩 
手数=36  △2三銀  まで

ここで2三銀打とガッチリ受けるのが大事な一手。相手に馬を作らせて、銀も手放すということになるが、こちらは角を手持ち、馬の動きを制限するというのが主張となる。

先手の手段は5六馬か1六馬だろう。

後手の持駒:角 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・ ・ ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩v桂v銀 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・v銀 ・v歩v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・ ・ 馬|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 歩|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:香 歩二 
手数=38  △1四歩  まで

1六馬に対して、1筋に歩が利くようになるので1四歩打がある。この展開は、ほんのわずかに後手がよい。

後手の持駒:角 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・ ・ ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩v桂v銀 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・v銀 ・v歩v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|五
| ・ ・ 歩 ・ 馬 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:香 歩二 
手数=40  △1四歩  まで

5六馬の場合は、1七歩成、同歩、1四歩。
やはりこちらも香車を取りに行く。

後手の持駒:角 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金v玉 ・ ・ ・ ・|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩v歩v桂v銀v歩v歩v桂v銀 ・|三
| ・ ・v歩v歩 ・ ・ ・v歩 香|四
| ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 馬 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 銀 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 金 ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:香 歩三 
手数=42  △4五銀  まで

同香に対して、すぐに同銀と取ると悪くなってしまうので、ここで4五銀と馬に当てる。馬が逃げればここで1三銀と取ろう。
馬を逃げずに1三香成ときたら、馬を取っていく。

この時点でも互角で難解だが、右玉側も指し辛くはないだろう。
棒銀対策の展開として覚えておきたい。