7二金型右玉に対する速攻早繰り銀の最終回。
前回のエントリはこちら
ソフトの指した対早繰り銀7二金型右玉(速攻への対応編その2)
前回に引き続き、ソフトが指した対7二金型右玉の棋譜を紹介したい。 前回のエントリはこちら↓ 前回は居玉のまま攻めてきたが、今回は6二玉の一手が入っており、先手陣もかなり堅くなっている。 一方、右玉側も飛車先を止める前に右玉に移動できる。 棋...
今回は先手が6九玉型で、居玉を避けていることは前回と同じ。
右玉は歩の垂らしから反撃する。先手の対応によってはすぐに優位に立つことが可能だ。
棋譜は以下からどうぞ
2018-12-01 K_MARIN(2120) vs JKishi18gou(3181)
先手は雁木風の構え
今回は6九玉型からの仕掛け。
後手は8一飛の代わりに8四歩が入っている。
ここから銀交換へ進む。
△同歩、▲同銀、△8一飛、▲2四歩、△同銀、▲同銀、△同歩、▲同飛。
地下鉄飛車が通ってないので、△2三歩打で受ける。
▲2八飛、△7二金、▲7七銀、△6二玉。
お互いに陣形整備に入った。
右玉、△3六歩の垂らし
▲5八金のあと、右玉は△3六歩打!
対早繰り銀では出てくる手筋。放置すれば、△3七歩成、▲同桂から桂頭を狙う。
▲7九玉の陣形整備は悪手
本譜は▲7九玉としたが、これは悪手。
△4九角打!
この手が成立する。
直接の狙いは△3七銀の打ち込み、もしくは△2七銀打。
本譜は▲5九金としたが、△2七銀打。
▲6八飛、△3八角成で右玉はっきり優勢となった。
先手の応手に対する対応
というわけで、△3六歩の垂らしに対して先手の応手としては、5六角打、6六銀、4六銀打などが考えられる。
攻め合いを狙う▲5六角打
▲5六角打はソフトの示す有力手。
早繰り銀の基本で、▲2三角成と7四の角頭を狙う。
ここは△6五桂の一手。
▲6六銀に△3七銀打で打ち込んでいこう。
桂跳ねを緩和する▲6六銀
▲6六銀は人間には指しにくいが、桂跳ねによる銀あたりを予め避けている。
対する手は△8五歩と伸ばす手が良さそう。
受け身な▲4六銀
しっかり受ける▲4六銀打も有力な一手。手持ちの銀を放出するが、先手が良くなる筋も多い。
後手は△4四歩と銀を狙う手が良さそうだ。
というわけで、7二金型に対する速攻は最終回。次回はじっくりとした戦いを見ていきたい。