今回は前回の動画に対する実戦例を2つ紹介したい。
7二金型右玉で早繰り銀側が銀交換を避けて3四歩と叩いてきた場合の対応(その2)
前回に引き続き、ソフトが指した早繰り銀 vs 後手7二金型右玉の対局から、先手が3四歩打とした場合の対処方法を紹介したい。 テーマ図は以下の通り。ここから△4四銀と出るのが前回紹介した対策だが、ここで先手が▲同銀とするのは非常に有力だ。その...
先に上記エントリを読んでおこう。
実戦例2つはいずれも早繰り銀 vs 7二金型右玉で、3四歩の叩きに△4四銀と出て、先手も強く▲同銀とする進行となる。
7二金型の手筋が多く出て参考になる対局
最初の参考棋譜はこちら
43556359_1120_bakusan_2330_xo_JKishi18gou_3244.kif
こちらは6二玉と上がるタイミング、6五桂跳ね、4九角打など、7二金型右玉を指す上で覚えておきたい手筋が多く出る。一度並べてみてほしい。
先手の作戦は銀交換したあとの▲3五銀打。
右玉はここで△6二金。
対する先手はすぐに攻めるのではなく、5二金とした。
この形では、まず4九角打が成立するか考えたい。
本譜は4九角打の前に△6五桂!
7二金型右玉の切り札をはやくも出す。
▲6六銀に△4九角打!
この手の狙いは△2七銀打から飛車を召し捕ろうというもの。
飛車が動けば馬を作ることができる。
本譜は▲2六飛から△3八角成から馬を作ることができた。
対中住まい7二金型右玉
続いての参考棋譜はこちら。
44469401_0108_Air_Drop_2535_xo_JKishi18gou_3262.kif
先手の囲いは中住まい。対右玉には優秀だが、7二金型にはどうだろうか?
先手は銀交換のあと、▲2四歩と付く。
△同歩、▲同飛に、△2三銀打!
△2三歩打でも悪くはないが、△2三銀は3四の歩を取りつつ攻めにも活用できる。
▲2八飛に△3四銀。
▲5五銀、3五銀、▲7五歩に、△2七歩打、▲同飛、△2六歩打で飛車の抑え込みに成功。
以降、先手の玉頭に火が付き右玉の快勝となった。