2019年12月5日に行われた順位戦C級2組で、後手番の斎藤明日斗四段が右玉を採用してくれたので紹介したい。
斎藤明日斗四段は2017年に19歳でプロ入りした若手棋士で、現在は21歳。現役棋士では藤井聡太七段の次に若い棋士となる。
斎藤明日斗四段を詳しく知りたい人や斎藤明日斗四段のファンの人には以下の動画が面白いのでおすすめ。対局者がホンネを話しながら対局するというユニークなイベントの動画だ。
「ホンネ将棋 in 第一生命」 パート1 佐々木大地五段 対 斎藤明日斗四段
対する先手は村田智弘六段。棋風は居飛車も指す振り飛車党で、村田智穂女流のお兄さんとしても有名。
棋譜は名人戦棋譜速報(有料)からどうぞ
※「棋譜利用に関するお願い」に基づいて、局面図の利用許諾を申請中です。右玉NOWの申請状況はこちらで確認できます。
先手の右四間に対して後手は右玉へ
序盤は後手が角道を止めて、先手は右四間飛車に。
後手は4三銀型の右玉。
49手目の局面では先手の攻め駒の銀がさばけた上に後手は歩切れ。はやくも先手有利かと思いきや、△4二金と左金を寄せる手があり、形勢は互角だった。アマチュア視点で見ると怖すぎるが、構想の範囲内なのだろう。
60手目、後手が先に桂損をする攻めを敢行するがやや無理気味か。後手もうまく指しまわるものの、形勢はやや先手に。
3二とが緩手で流れは後手に
先手優勢で迎えた107手目、▲3二とがソフトによると緩手。形勢が後手に触れた。変えて、▲5二角打! という強手なら先手有利だったらしい。金が2枚効いているが、この角は取れない。
そして、121手目、先手は▲6二角打!から受けなしに追い詰めるも、先手玉に23手詰めが発生。
斎藤四段は見逃さず、後手の勝利となった。
というわけで、角交換をしない右玉を指す人には参考になる一局だったと思う(結局角交換になったが)。
右玉NOWは今後も斎藤明日斗四段を応援します!