今回のテーマは4枚右玉、いわゆる最強右玉に組んだあとの仕掛け。
実際は後手だが見やすいように反転してある。右玉側が先手ということで見てほしい。
最強右玉については知らない人は以下のエントリを見てほしい。命名はYouTuberのかなきちさん。
新時代の右玉になるか? 鉄壁の金銀4枚右玉!(最強右玉)
今回は、将棋系YouTuberのかなきちさんの右玉動画が凄まじかったので紹介させていただきたい。 対局者は、先手がかなきちさん。将棋ウォーズ八段という超強豪だ。 後手は将棋ウォーズ九段で42連勝という猛者。棋神の有無はわからないが、将棋ウォ...
以下はテーマ図。
先手は金銀4枚で組む最強右玉。
局面はすでに先手右玉の作戦勝ち。先手陣は堅く、多少無理な仕掛けも成立しそうだ。
では、どこから手を付けるのがよいだろうか?
利きが足りないが仕掛ける
▲6六歩が開戦の一手。△同歩、▲同銀、△6五歩打とされるが……。
▲同桂! が狙いの一手。
後手の対応は△同桂と△同銀に分かれるだろう。
先手が同桂とした場合
先手が△同桂なら……。
ここで▲6九飛と回る。
△7七桂打の継桂は後手失敗
△7七桂打は▲同銀。△同桂としてしまうと、▲6四飛で角が取れる(以下図)。従って論外。
△7三桂打の受けは桂頭を狙う
△7三桂打で6五の地点を守る手も悪手。▲7五歩から桂頭を狙う手が間に合う(以下図)。
△8六角には▲8七歩打
△8六角と飛び出る手には▲8七歩打。△6八歩打としてくるが、▲同金で問題ない。暴れてきても先手陣は堅い。
△5二金には馬を作る
△5二金はソフト推奨手。こちらには▲7二角打で馬を作りに行こう(以下図)。
いずれも先手優勢となる。
先手が同銀とした場合
後手の対応としては、△同桂ではなく、△同銀のほうがよいようだ。
先手は▲5五銀で角を取りに行く。
▲同角、△同歩までは必然。
後手が△5五銀打で絡んできたら▲6九飛
△5五銀打で絡んで来る手が気になるが、これは▲6九飛。△5二金と逃げるが、▲6四歩打と垂らした局面は先手優勢。
△5五桂打は金を逃げてよし
△5五桂打には▲5七金と逃げておいて後手の継続手はない。
△7六銀は▲6九飛
△7六銀の進出には▲6三歩打、△5二金、▲7二角打がよさそう。これは先手有利だ。
以上、最強右玉からの仕掛けでした。
6筋からの仕掛けは一見無理に見えても成立することがあるので実戦で遭遇したら考えてみてほしい。