「棋譜利用」問題に一石。将棋YouTuber、将棋連盟とスポンサーに向けて公開質問へ

コラム

2020年2月27日、将棋YouTuberのSugarさんと将棋ソフト水匠の作者であるたややんさんがYouTubeで衝撃的な内容のライブ配信を行った。

日本将棋連盟を訴訟とはただごとではない。が、内容は至極真っ当なものだった。
概要を説明すると以下の通り。

・2019年9月13日に将棋連盟が「棋譜利用に関するお願い」を発表。「棋譜利用の無断利用は将棋連盟とスポンサーの財産を損なう恐れがある。利用は申請が必要」との旨。

・申請しても基本的に返事はこない。もしくは一律拒否(一部除く)。

・それに対して問題提起。守っている人は守っているが、守ってない人も相当いる。ライブで評価値放送を盤面付きで行うなど。現状は守っている人が損。守ってない人がバンされるわけではない。

・Sugarさんも棋譜利用の申請をしているが、1ヶ月以上返信がない。何度か電話でも問い合わせもしており、あとでメールすると言われても返事がないという状況。

・将棋連盟やスポンサーが不許可にする権限があるのか? 裁判で争うことができるのではないか? 将棋連盟のいう「財産」とは何なのか? 局面図1つが財産を侵害するものなのか?

・いきなり裁判を起こすわけではない。また、裁判に勝ってお金儲けをするわけではなく、「債務不存在確認」「差止権不存在確認」。お金をくださいという訴訟ではない。

・目的は、将棋連盟にガイドラインを作ってもらいたいということ。申請と許可という制度ではなく「このような形なら許可」という形。

・まずはSugarさん名義で公開質問状を送る。期限は一ヶ月間を予定。返信がない、もしくは「これは許されない」という内容なら法的手続きを考える。

・質問状の内容はこれから作成。大枠は決まっており、一週間以内には送る。

詳細な内容については動画を観てほしい。(概要に間違い等あればご指摘お願いします)
重要なポイントの1つは、将棋連盟からお金を取ろうという訴訟ではないこと。動画の衝撃的なタイトルから、勘違いする人がいるかもしれないので強調しておきたい。

棋譜利用の申請にほとんど返事がない、ということに関しては、YouTuberとブロガーの違いはあるが右玉NOWとしても同意だ。

「棋譜利用に関するお願い」について、右玉NOWでの現状と希望」というエントリにて申請状況を公開しているが、返信はほとんどない。現状を簡単にまとめておくと、

返信があり1度でも許可してくれた棋戦
新人王戦(赤旗)、王将戦(毎日新聞)、NHK杯(NHK)、朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞)

返信はあったが不許可
王位戦(三社連合)、2020/3/3追記 王座戦(日本経済新聞)

返信一切なし
棋王戦、叡王戦、棋聖戦、竜王戦、順位戦、王将戦、王座戦、朝日杯、ヒューリック杯清麗戦

となっている。
実は以前、スポンサーの担当者と電話で話す機会に恵まれたのだが、そのときにおっしゃっていたのが「スポンサー側でもどう対応すればよいのか、よくわからない」ということ。右玉NOWを見ていただいた感想として、ガイドラインを作るということに賛成ということも話してくれた。ただ、1~2年はかかるかもしれないとも。

スポンサー側としては、棋譜利用を許可することでどのようなメリット・デメリットがあるのかわからないのだろう。そのため、一部スポンサーは返信すらできないのかもしれない。現在は一切不許可にしている王位戦の三社連合としても、「社内調整ができましたら、現状と変わる可能性があります」とのことだった。

今回の公開質問状で記載されるであろうガイドラインの作成は、スポンサーにとってもメリットがある可能性は十分あるだろう。将棋連盟の対応に期待したい。

右玉NOWとしての意見は、「「棋譜利用に関するお願い」について、右玉NOWでの現状と希望」で以前書いたとおり、ガイドライン作成と連盟が公式棋譜データベースを作成し、そちらでマネタイズしてもらうこと。

今回の公開質問についても全面的に賛成したい。

というわけで、右玉NOWは、Sugarさん、たややんさん、そして日本将棋連盟を応援します!

追記・公開質問状が送付されたようです。

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