2020年7月8日に行われた順位戦B級2組の野月浩貴八段 – 佐々木勇気七段戦が相右玉になったので簡単に紹介したい。
先手の野月浩貴八段は居飛車党。サッカーファンとしても有名。第三回AbemaTVトーナメントでは木村一基王位、行方尚史八段の同級生トリオで参戦した。
後手の佐々木勇気七段も居飛車党の棋士。16歳でプロ入りした天才棋士で、藤井聡太七段の連勝記録を止めたことでも有名だ。
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もしくは以下
2020-07-08 順位戦野月浩貴 八段 vs. 佐々木勇気 七段 第79期順位戦B級2組2回戦
順位戦の棋譜・局面図紹介はガイドライン作成中ということですので、簡単な解説にとどめておきます。各棋戦の棋譜利用の現在についてはnoteの記事を参考にしてください。
相掛かりの出だしから右玉へ
序盤は相掛かりの出だし。後手は棒銀模様で攻め、先手玉は右へ。セカステ右玉の金銀を入れ替えたような変わった形となった。
対する後手も玉を右に移動。こちらは右玉の理想形に近く、後手の作戦勝ちと言えるだろう。
見えにくい11手詰めが発生
終盤はお互いに派手な手の応酬のすえ、137手目の局面で先手玉に11手詰めが発生した。
しかし、非常に見えにくい。1分将棋の上、ほかにも後手勝ち筋はあるので見逃しは仕方がないところだろう。
以下図は詰みに関連のある駒を中心にピックアップした局面(本譜とは異なります)。腕に自信があれば詰み筋を読んでみてほしい。
正解例はこちら。
本譜は△5八龍から寄せて後手の佐々木勇気七段の勝利となった。
以上、プロ棋戦では貴重な相右玉の紹介でした。
右玉NOWは今後も野月浩貴八段と佐々木勇気七段を応援します!