2021年5月5日、第31回世界コンピュータ将棋選手権の決勝リーグが開催され、elmoが優勝しました! 2017年に続く2度目の優勝、おめでとうございます!
第31回世界コンピュータ将棋選手権 ライブ中継
elmoはエルモ囲いで升田幸三賞で取ったことや、AlphaZeroの対局相手になったことでも有名ですね。
2位はNHK杯将棋トーナメントの評価関数にも使われているPAL。
3位はRyfamate。序盤はディープラーニング、中終盤はNNUEという合議制ソフトというユニークなソフトです。
4位のQugiyは探索部をフルスクラッチで開発したとのこと。天才はまだまだ眠っていますね……。
さて、決勝リーグの右玉はどうだったのか? こちらは2局が確認されました。
(見逃しはあるかもしれません)
決勝 6回戦 DaigorillaEX – elmo
先手は初手▲5二金の異色の出だしから、雁木右玉へ。角筋を活かして仕掛けるも、先手右玉負け。
決勝 7回戦 Ryfamate – PAL
相掛かりから後手は右玉。飛車を下段に引いてないので、正確には右玉じゃないのかもしれないが。
この形から後手が強引に△3四歩とついて角交換を要求するパターンは最近良く見るので興味深い。詳しくは以下のエントリをどうぞ。
王将戦一次予選で大橋貴洸六段が右玉! 水匠4もfloodgateで類型を指してる気になる形
2021年4月22日に行われた王将戦一次予選にて、後手番の大橋貴洸六段が右玉を採用してくれたので紹介したい。 大橋貴洸六段は奇抜なスーツで有名な若手棋士。四間飛車に大隅囲いを組み合わせた「耀龍(ようりゅう)四間飛車」で升田幸三賞を受賞してい...
激しい攻め合いになるが、最後はPALが一手詰みに飛び込んで負け。
というわけで、主催者、参加者の皆様、お疲れさまでした。
右玉NOWは、今後も世界コンピュータ将棋選手権を応援します!