2021年7月10日に行われた朝日杯将棋オープン戦一次予選のプロアマ一斉対局にて、後手番の服部慎一郎四段が右玉を採用してくれたので紹介したい。
服部慎一郎四段は忍者服部の愛称でもお馴染みの若手棋士。三段時代に加古川青流戦力戦準優勝の実績がある。力戦調の将棋に強い。
対するのは神内行人アマ。元奨励会初段で、朝日アマ名人戦ベスト8の実績で本戦に登場した。
朝日杯は持ち時間40分の早指し戦。
本譜は以下のリンクからどうぞ。
2021年7月10日 第15回朝日杯将棋オープン戦本戦 服部慎一郎四段 対 神内行人アマ
後手、金銀4枚で固める最強右玉へ
序盤は角換わりから後手は中住まいを経由して右玉へ。先手は腰掛け銀から穴熊へ。
後手は、右玉へ移行する50手目の△6一玉がちょっと危険で、先手から▲2四歩から仕掛ける筋があったようだ。本譜は見送られたため、互角のまま進行。
後手はさらに金銀4枚で固める最強右玉へ移行する。2筋ががら空きになるが、これがなんとかなるのだ。
最強右玉についてはは以下のエントリを参考にしてほしい。
新時代の右玉になるか? 鉄壁の金銀4枚右玉!(最強右玉)
今回は、将棋系YouTuberのかなきちさんの右玉動画が凄まじかったので紹介させていただきたい。 対局者は、先手がかなきちさん。将棋ウォーズ八段という超強豪だ。 後手は将棋ウォーズ九段で42連勝という猛者。棋神の有無はわからないが、将棋ウォ...
角を打ち合い攻め合いへ
先手は4六、後手は3三に角を設置して開戦。先手は6筋から攻めるが、徐々に後手が優勢に。玉が角のラインに入っているのが危険だったか。
83手目▲6五歩の局面では、△7五桂の反撃があったようだ。攻め合いが怖いようだが、後手が残している。
本譜は先手の攻めに後手がしっかり受ける展開。決め手を与えず、徐々に先手の攻めが息切れ状態に。最後は攻めが切れた状態になって先手投了となった。
というわけで、最強右玉を採用した服部四段の勝利。対穴熊に快勝となった。しっかりとした受けは右玉党にとって参考になるだろう。
右玉NOWは今後も服部慎一郎四段を応援します!