2021年9月21日に行われた順位戦C級1組の対局で、先手の石井健太郎六段が右玉を採用してくれたので紹介したい。
石井健太郎六段はデビューから高い勝率を維持する若手のホープ。かつては四間飛車も指していたが、現在は居飛車党。王位戦予選トーナメントで、渡辺明名人に右玉で勝利したこともある。
対する後手番は阿部健治郎七段。序盤研究家として有名で、将棋ソフトへの理解も深い。公式戦での右玉採用もある。
棋譜は名人戦棋譜速報(有料)、もしくはスマホアプリ「日本将棋連盟モバイル」で観戦できるのでそちらからもどうぞ。
※順位戦の棋譜・局面図使用は対局2ヶ月後からとなっておりますので、以下は局面図なしの簡易紹介です
矢倉模様から先手右玉へ
矢倉風の出だしから、先手は飛車先の歩を切って右玉へ。後手は雁木から銀多伝になり、相右玉の可能性もあったが、後手は見送る。後手は攻撃力はあるが、自陣は薄い形となった。
後手仕掛けるも角を取られる展開に
お互いに飛車を中央の設置した状態で後手から開戦。56手目に△9九角と狭いところに角を打ち、生きるかどうかの戦いに。
対する先手は、63手目▲9七香が角を捕獲する好手。
角を見捨てて攻め、挟撃を狙うが明確に足りない展開に。
77手目を見て、順位戦としては少し早めの投了となった。
先手は悪手がほぼない快勝。後手は玉形がどうだったか。相右玉が見たかった。
というわけで、先手右玉の快勝の一局でした。
右玉NOWは今後も石井健太郎六段を応援します!