広瀬竜王と佐々木大地五段の対局は相右玉に!

プロの右玉

棋聖戦予選、佐々木大地五段と広瀬章人竜王の対局は相掛かりから相右玉になるという珍しい一局となった。

佐々木五段は、2019年2月20日に五段に昇段したばかり。
対広瀬竜王では、今年1月の王位戦で右玉を採用して勝利している。

佐々木大地四段が右玉で広瀬竜王を撃破!
2019年1月18日の王位戦予選で、佐々木大地四段が広瀬竜王に対して、変則的ながら右玉を採用してくれた。 佐々木大地四段といえば、若手強豪。本対局の直近12戦で11勝1敗と好調だ。 昨年度は王位戦挑戦者決定リーグにも進出している。 ...

一方の広瀬竜王は、現役トップ棋士の一人。渡辺二冠、豊島二冠、藤井七段、そして広瀬竜王が現在の四強だとミギーは思っている。
広瀬竜王は意外と右玉に縁があり、対局者が右玉を採用することが多いほか、広瀬竜王自身も2月の棋王戦で右玉を採用したばかりだ。

広瀬竜王、棋王戦の初戦で右玉を採用!
広瀬章人竜王が渡辺明棋王に挑戦する棋王戦の初戦で、広瀬竜王が相掛かりの出だしから途中で右玉へと変化した。 広瀬竜王は現役トップ棋士の1人。最近は右玉を相手にすることも多く、右玉にやや苦戦している印象。 一方の渡辺棋王は強豪ばかり相手...

というわけで、棋譜は以下から参照してほしい。

2019-02-26 棋聖戦佐々木大地 五段 vs. 広瀬章人 竜王 第90期ヒューリック杯棋聖戦二次予選

相掛かりから相右玉へ

後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v金 ・ ・v銀v桂v香|一
| ・v飛v銀 ・v玉 ・v金v角 ・|二
|v歩 ・v歩v歩v歩v歩v歩v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 ・ 歩|七
| ・ 角 金 ・ 玉 ・ 銀 飛 ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=10  △5二玉  まで

序盤は相掛かり模様。ミギーは相掛かりを指さないのでまったくわからない未知の局面である。

後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・v銀v桂v香|一
| ・ ・ ・v金v玉 ・v金v角 ・|二
| ・ ・v桂v銀 ・v歩 ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 歩 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ 角 金 ・ 玉 金 ・ ・ ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=40  ▲5四歩  まで

飛車の位置以外はほぼ同型で手が進んでいく。

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v玉 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v銀v金v歩v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩 ・v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 玉 金 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=50  △5二玉  まで

後手がまず右玉へ。

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v玉 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂 ・v金v歩v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 金 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 玉 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
手数=52  △6四銀  まで

後手は銀を繰り出す。玉周りが薄くなって怖いので積極的な手だ。

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v玉 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂 ・v金v歩v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 金 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ ・ 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
後手番
手数=53  ▲4八玉  まで

先手も右玉へ。後手の形はかなり変則だが、相右玉といってよいだろう。
ぱっと見は先手の形がよさそう。ソフトの評価値もわずかに先手のほうがよく、評価値は+320(先手有利)ほど。

先手から角打ちの仕掛け

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v玉 ・v銀v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v金 ・v歩 ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ 角 金 ・ 金 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
後手番
手数=57  ▲8八角  まで

後手が4二銀と引いたところ、先手は8八角打ち。この角が生きてくるかどうかの勝負となった。

後手の持駒:角 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v玉 ・ ・v金 ・ ・|二
| ・ ・v桂v金 ・v歩v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v歩 ・ 歩 歩 ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀 ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ 角 金 ・ 金 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
後手番
手数=59  ▲3五歩  まで

3三銀と角成を防いだところで、3五歩から仕掛け。玉頭で怖いところだが、仕掛けるならここか。

後手の持駒:角 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v玉 ・ ・v金v銀 ・|二
| ・ ・v桂v金 ・ ・ ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 角 歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v歩 ・ ・v歩 ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀 ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 金 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
後手番
手数=65  ▲4四角  まで

同歩に3四歩と突き、2二銀と引いたところで4四角と出る。先手の攻めが好調が見える。

後手の持駒:角 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・v金v銀 ・|二
| ・ ・v桂v金 ・ ・ ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 角 歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・v歩 ・ ・v歩 ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀 ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 金 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=66  △7二玉  まで

ここは合駒ではなく7二玉と逃げるのが好手。

後手の持駒:角 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・v金v銀 ・|二
| ・ ・v桂v金 ・ ・ ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 角 歩 ・v歩|四
| ・ ・ 歩v歩 ・ ・v歩 ・ ・|五
| 歩 ・ ・ ・ 歩 銀 ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 金 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
後手番
手数=67  ▲7五歩  まで

先手は継続手として7五歩。対右玉の急所となる筋だ。
しかし、これは佐々木五段本人が「少し指しすぎ感もある(モバイル中継より)」としているように、指しすぎだったかもしれない。

後手の持駒:歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v飛 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・v金v銀 ・|二
| ・ ・v桂v金 ・ ・ ・v歩 ・|
|v歩v角v歩v銀v歩 角 歩 ・v歩|四
| ・ ・ 歩v歩 ・ ・v歩 ・ ・|五
| 歩 ・ ・ ・ 歩 銀 ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 金 玉 ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=68  △8四角  まで

後手の対抗は8四角打。
同歩と同銀もあったようだが、この手も良い手だ。

攻め合いで後手有利に

後手の持駒:歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v飛 ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・ ・v金 ・v金 ・v歩 ・|三
|v歩v角v歩v銀v歩 ・ 歩 ・v歩|四
| ・v桂 ・v歩 ・ ・ 角 ・ ・|五
| 歩 歩 歩 ・ 歩 銀 ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ 玉 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
後手番
手数=79  ▲8六歩  まで

先手が8六歩と桂頭と角を攻めているところ。ここで後手が反撃。

後手の持駒:歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v飛 ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v歩 ・|三
|v歩v角v歩v銀v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・v桂 ・v歩 ・ ・ 角 ・ ・|五
| 歩 歩 歩 ・ 歩 銀 ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ 玉 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=80  △3四金  まで

3四歩で角取り。

後手の持駒:歩六 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v飛 ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・v角v金 ・ ・ ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀 ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ 玉 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 
後手番
手数=83  ▲1七角  まで

8六歩に対して、7三角と引き、先手も1七角と引く。

後手の持駒:歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・v飛 ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・v角v金 ・ ・ ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 銀v歩 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ 銀 桂 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ 玉 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 
手数=84  △3六歩  まで

3六歩が激痛か。しかし、後手も薄い。

後手の持駒:銀 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・v角v金 ・ ・ ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩v飛 銀 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 桂 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ 玉 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 飛 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:桂 歩 
後手番
手数=87  ▲4九飛  まで

同銀、4六飛に4九飛とぶつけ。後手も飛車打ちには怖いところだが……。

後手の持駒:飛 銀 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・v角 ・ ・ ・ ・v歩 ・|三
|v歩 ・v歩v銀v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ 銀 ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 桂 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 玉 ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:飛 桂 歩 
手数=90  △6二金  まで

同飛、同玉に6二金!
この手が好手。先手が優勢を維持している。

後手、次の一手のように華麗に決める

後手の持駒:銀 香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・v角v玉v銀 龍 ・v歩 ・|三
|v歩 桂v歩 ・v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ 銀 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 桂 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 玉 歩 ・v龍|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
後手番
手数=99  ▲4三龍  まで

局面は少し進み、先手が次の5四銀からの詰めろを見せて優勢そうにみえる局面。
3七角成や1七龍は詰まされてしまう。4五金は詰めろが一瞬外れるが、同桂が幸便過ぎて先手勝ち。
というわけで、先手勝ちに見えてしまうが、驚くべきことに次の後手の一手で先手は投了してしまうのである。

次の一手問題としても優秀だとおもうので、考えてみてほしい。

まずは惜しい手から。

後手の持駒:銀 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・v角v玉v銀 龍 ・v歩 ・|三
|v歩 桂v歩 ・v歩v香v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ 銀 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 桂 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 玉 歩 ・v龍|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=100  △4四香  まで

詰めろを防ぐ4四香打!
この手を少しでも考えた人はセンスがあるとおもう。
先手は5四銀とできない(王を取られるため)。
同角は同金となって、詰めろが解除される。

しかし、これは優勢を維持できるだけで、まだ先は長そうだ。というわけで次が正解手。

後手の持駒:香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・v角v玉v銀 龍 ・v歩 ・|三
|v歩 桂v歩 ・v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ 銀 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 桂 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・v銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ 玉 歩 ・v龍|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=100  △3八銀  まで

3八銀打!
この手を見て先手は投了。美しい投了図となった。

この手の意味はなにか?
まずは同玉を考えてみよう。

後手の持駒:桂 香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・ ・v玉v銀 龍 ・v歩 ・|三
|v歩 桂v歩 ・v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ 銀 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・v馬 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・ 玉 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ 歩 ・v龍|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀 
手数=102  △3七馬  まで

同玉には3七角成。これを取ってしまうと、1七龍と王手をかけつつ角を外すことができる。
先手は手が広いが、2七銀打と2七角打の合駒は4五金、3八玉は4六桂打、4八玉には2六角打がありそう。いずれも先手勝勢。3六玉は2四桂から詰み。

後手の持駒:香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・v角v玉v銀 龍 ・v歩 ・|三
|v歩 桂v歩 ・v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ 銀 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・ 桂 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・v銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 ・ 歩 ・v龍|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
後手番
手数=101  ▲5一玉  まで

というわけで、先手の最善手は5一玉と逃げる手だが、これは3七角成が王手で入る。

後手の持駒:桂 香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・ ・v玉v銀 龍 ・v歩 ・|三
|v歩 桂v歩 ・v歩 ・v金 ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・ 銀 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・v馬 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・v銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ ・ 玉 ・ 歩 ・v龍|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=101  ▲3七馬  まで

3七馬。4八金とした場合は、同馬、同玉、4七銀成、同玉、1七龍で角を外せる。

後手の持駒:銀 桂 香 歩五 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v金 ・ ・ ・v銀 ・|二
| ・ ・ ・v玉v銀 龍 ・v歩 ・|三
|v歩 桂v歩 ・v歩 ・ ・ ・v歩|四
| ・ 歩 ・v歩 ・v金 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六
| ・ ・ ・ 歩 ・ ・v馬 ・ 角|七
| ・ ・ 金 ・ 金 ・v銀 ・ ・|八
| 香 桂 ・ 玉 ・ ・ 歩 ・v龍|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=104  △4五金  まで

6二玉なら4六馬の王手、6一玉なら4五金と銀を外せば先手勝勢となる。

というわけで、最後は華麗に決めて広瀬竜王が相右玉の戦いを勝利した。
序盤は先手の作戦勝ちだったので、逆転といってもよいだろう。

というわけで、右玉NOWは広瀬竜王と佐々木五段を応援します!