レーティングは「Kristallweizen」がリリースされましたので、新たに解説ページを書き直しました。
将棋ソフト「Qhapaq」の開発者であるRyoto Sawada氏によって、新たなコンピュータ将棋のまとめサイトが公開された。
QRLでは、最新の将棋ソフトレーティング、Wiki、棋譜データベースなどを備え、今後は将棋ソフトのポータル的なサイトに育つ可能性もあり、注目したい。
そんなQRLのレーティングで注目すべき存在が、「dolphin1/orqha」である。
並み居る強豪ソフトを抑えてレーティング1位!
こちらはQhapaq作者がillqhaシリーズを改造した評価関数とのこと。
というわけで、「dolphin1/orqha」のインストール手順を紹介したい。
dolphin/illqha1.1をインストール
はじめに、dolphin1/orqhaのベースになっているdolphin/illqha1.1をインストールしておこう。
)。
dolphin/illqha1.1のファイルが保存されているGoogleドライブをブラウザで開き、「ダウンロード」ボタンからダウンロードする(エラーと表示されていても問題なし。
「dolphin+illqha1.1.7z」を解凍する。「.7z」形式は、Lhaplusなどで解凍できる。
解凍したフォルダを適当なフォルダに保存しておく。フォルダ名は標準で「dolphin+illqha1.1」となっているが、「dolphin+orqha」などに変更したほうがわかりやすい。
評価関数orqhaをダウンロードして導入する
続いて、QRL Reward Programより、「評価関数orqha」の「こちら」をクリックして、orqhaの評価関数をダウンロードする。
orqha.7zを解凍しよう。
(ミギーの環境ではLhaplusでは解凍できず、WinRARなら解凍が可能だった)
「orqha」フォルダを、先ほど作成した「dolphin+orqha」フォルダ内にコピーする。
なお、「orqha」フォルダの中身は「nn.bin」が入っていればOK。「orqha」フォルダ内に、さらに「orqha」フォルダがあるような状態はNGだ。
↓
続いて、「orqha」フォルダの名前を「eval」に変更する。
以上でインストールは完了だ。
ShogiGUIにエンジンを登録する
ShogiGUIを起動し、メニューから「ツール」→「エンジン設定」を選択する。
※ShogiGUIをインストールしていない場合は、以下のエントリを参考にしてほしい。
「追加」ボタンをクリックする。
エンジンを選択する。CPUがAVX2に対応しているなら末尾が「avx2」、SSE4.2対応(こちらのほうが多く対応している)なら「sse4.2」を選ぼう。
「エンジン名」を「dolphin1/orqha」にしておくとわかりやすいので変更しておきたい。
最後に「OK」をクリックして設定は完了だ。
dolphin1/orqhaで局面を検討する
検討したい局面で、「検討」をクリックする。
エンジン設定で「dolphin1/orqha」を選択し、思考時間等を設定して「検討開始」を選ぶ。
検討がはじまる。対局や棋譜解析でもエンジンを「dolphin1/orqha」にすればOKだ。
以上、dolphin1/orqhaの導入方法でした。
余談
たややん@NNUEkai学習中さんのツイートより
Qhapaqさんから新NNUE評価関数orqhaが出るらしいですね。
私と開発者様方とでは、ダービースタリオン内で競走馬を作成している者と、ダービースタリオン自体を作成している者というような、次元の違う壁があります。
よって、今後は、計測のお手伝いをしようかなぁ、とも考えています!— たややん@NNUEkai学習中 (@tayayan_ts) 2018年9月13日
ミギーも熱心なダビスタプレイヤーだったので、「最近のコンピュータソフトの進歩は、ダビスタで新たな最強馬が生まれるときと似ているな~」と感じていました。膨大な時間をかけて砂漠の中からわずかな宝石を拾うような感覚ですね。そして、ライバルたちとの勝負も。
右玉NOWでは、たややんさんをはじめ、ソフト開発者の皆さまを応援しています!