ややマイナーな戦法である右玉だが、バリエーションはたくさんある。
そこで、右玉の種類を簡単に紹介していこう。
風車右玉
クラシックな右玉。6七銀を配置するのがポイント。角の位置は8八のまま保留する場合もある。角が負担になってしまうことがあるので注意。
角交換型風車右玉
角交換した6七銀型の右玉。自陣に角打ちの隙はなく、8筋に飛車を展開して逆襲する筋がある。一方で、両者手詰まりになって千日手模様になるケースも。
矢倉右玉
相手が角道を止めてきた場合に使える7七銀型の右玉。6六銀から銀を繰り出して攻めに使うことができる。5筋に飛車を回して攻めるケースもあり。
角交換型矢倉右玉
角交換した7七銀型の右玉。右玉のパターンとしてもっとも多いかもしれない。6六銀から攻めていくのが基本。3八玉、4八金にするケースも多い。
セカステ右玉
5六銀、4七金(先手の場合)に配置する上部の攻めに強い右玉。将棋倶楽部24の強豪「SecondStage」氏が愛用していたため、こう呼ばれる。詳細は以下のエントリで。
最先端で蘇るセカステ右玉
最近、プロ棋士や強豪ソフトが右玉を採用するケースが多いが、中でも際立っているのは角換わり腰掛け銀から変化する「セカステ右玉」の形だ。 そこで、今回はセカステ右玉の話をしていきたい。 名人戦でセカステ右玉が登場! 先日行われた名人戦第3局。こ...
糸谷流右玉
DJダニーとしてもお馴染み・糸谷八段が奨励会時代に考案した対振り飛車用の右玉。図は6七銀型だが、5七銀型もある。状況によっては入玉を狙える一方、相手の入玉もケアする必要も。
糸谷流右玉の駒組みと序盤の注意
対振り飛車の右玉として有名なのが、糸谷八段が奨励会時代に考案した「糸谷流右玉(いとだにりゅうみぎぎょく)」だ。 プロでは滅多に見かけないが、アマチュアでは人気の戦法として確立されている。 今回は対四間飛車の糸谷流右玉の序盤のくみ上げ方と、注...
左玉
対振り飛車の作戦で、右玉とは逆の配置にした感じになる。振り飛車に対して、右玉感覚で指すことができる。
高田流左玉
高田尚平七段が考案した左玉。対振り飛車用作戦で、6筋の位を取り、攻撃的に指していく。
以上、右玉のバリエーションを紹介した。すべてをマスターする必要なく、好みの作戦を極めていくのがよいだろう。