2022年12月08日に行われた棋王戦挑戦者決定トーナメント敗者復活戦にて、後手番の藤井聡太五冠がセカステ右玉を採用してくれたので紹介いたします。
本局は、羽生善治九段 vs 藤井聡太五冠という超黄金カード。これからはじまる王将戦の前哨戦というには贅沢すぎる舞台での対局となりました。
棋王戦クレジットは以下のとおりです。
第48期棋王戦
共同通信社と観戦記掲載の21新聞社(河北新報、下野新聞、千葉日報、山梨日日新聞、新潟日報、信濃毎日新聞、静岡新聞、北日本新聞、北國新聞、京都新聞、山陽新聞、中国新聞、日本海新聞、山陰中央新報、愛媛新聞、高知新聞、長崎新聞、佐賀新聞、熊本日日新聞、南日本新聞、沖縄タイムス)、日本将棋連盟主催
本局はトーナメントで1敗した者同士の対局で、勝者は挑戦者決定二番勝負に進むという大事な対局です。
戦型は現在大流行中の角換わり。44手目の局面が以下のようになりました。
後手・藤井聡太五冠のセカステ右玉。
藤井聡太五冠の公式戦右玉はこれが3局目。過去2局はいずれも勝利。
非公式戦のAbemaTVトーナメントでも右玉を採用したことがあります。
一方の羽生九段も右玉は意外と採用しており、同じくAbemaTVトーナメントでの藤井聡太五冠戦で、後手番の羽生九段が右玉を採用したこともありました。
本譜44手目の評価値は互角。後手としてもそれほど不満のない局面だと思われます。
このあとの展開は、後手玉がすぐに左へ移動したため、右玉であったのは一瞬でした。相手の動きに合わせて右玉を捨てる感覚は重要だと思います。
本譜の結果は飛車を見捨てて攻め切った後手藤井聡太五冠の勝利。挑戦者決定二番勝負に進むことになりました。
というわけで、右玉NOWは今後も棋王戦と藤井聡太五冠を応援します!
※棋王戦の棋譜利用ガイドラインについて
恐らく2022年11月頃に制定されたと思います。
概要は、対局日から6ヶ月以内の対局で紹介できるのは盤面図1枚まで。商用利用は利用料金が必要になり、ブログやYouTubeも商用利用扱いです。利用料金は常識的な額だと思われます。棋王戦を応援する意味も込めて支払いました。
棋譜利用ガイドラインについては、竜王戦、王位戦、王座戦、棋王戦、王将戦、棋聖戦は既に制定されており、だいぶ進んだ印象があります。八大タイトル戦だと残りは順位戦・名人戦、叡王戦のガイドラインが待たれるところです(順位戦・名人戦は過去の問い合わせだと2ヶ月以内は有料、叡王戦は問い合わせに対して返信が来たことがありません)。
以上です!