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順位戦で高見泰地七段が右玉! 飛車の打ち合いから正確に寄せ切る(局面図なし簡易紹介)

プロの右玉

2021年10月27日に行われた順位戦B級2組の対局で、後手番の高見泰地七段が右玉を採用してくれたので紹介したい。

高見泰地七段は初代叡王の座を勝ち取った若手の強豪。純粋な居飛車党で矢倉を得意としてる。

対する先手は行方尚史九段。名人戦と王位戦の挑戦経験があるトップ棋士。ハチワンダイバーの登場キャラ「右角」のモデルとしてもおなじみ。余談だが、ミギーは知り合いの結婚式で隣なったことがある。

棋譜は名人戦棋譜速報(有料)、もしくはスマホアプリ「日本将棋連盟モバイル」で観戦できるのでそちらからもどうぞ。

※順位戦の棋譜・局面図使用は対局2ヶ月後からとなっておりますので、以下は局面図なしの簡易紹介です

将棋ソフト発? 近年頻出の戦型へ

序盤は相掛かりの出だしから、先手が3筋の位を取る作戦。
元々ソフトが類型を指していて、プロ棋戦でも見かけるようになった形。以下のエントリを参考にしてほしい。

王将戦一次予選で大橋貴洸六段が右玉! 水匠4もfloodgateで類型を指してる気になる形
2021年4月22日に行われた王将戦一次予選にて、後手番の大橋貴洸六段が右玉を採用してくれたので紹介したい。 大橋貴洸六段は奇抜なスーツで有名な若手棋士。四間飛車に大隅囲いを組み合わせた「耀龍(ようりゅう)四間飛車」で升田幸三賞を受賞してい...

アマ目線では後手が潰れてそうな形になるが、意外と均衡が取れていることが特徴。
棋聖戦の本田vs三枚堂戦王将戦の近藤誠也vs渡辺和史戦ABEMAトーナメント伊藤匠vs高野智史戦などが類型となる。

この形は後手が強引に角道を開けて角交換に持ち込むことが特徴だが、本譜は先手を角道を開けてないため、角交換にはならなかった。

後手、決断の飛車交換

36手目、後手は飛車を逃げず、飛車交換を打診。右玉は飛車打ちに弱いが、中住まいの先手陣も弱い。互いに下段に飛車を打ち込まれる寒い展開になるが、評価は互角。

後手、妙手での寄せ

65手目の局面は許諾が降りれば次の一手に出したい場面。棋譜を見られる人はぜひ、考えてみてほしい。高見泰地七段は当然ながら最善手を指し、以下、先手が寄せに入るも逃げ切り。右玉の勝ちとなった。

というわけで、プロ間でもたまに登場する形の一局でした。
右玉NOWは今後も高見泰地七段を応援します!

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